タンパク質を基本から解説!働き・効果・構造・多い食品・摂取量【管理栄養士執筆】

3大栄養素の1つである「たんぱく質」。ボディメイクやダイエットにも重要な栄養素ですが、どんな働き・効果・構造をしているのでしょうか?また、たんぱく質が多い食品・1日あたりの必要摂取量についても解説します。

タンパク質とは

・私たちの体の約20%を占める、水に次ぐ大きな身体の構成要素
・20種類のアミノ酸がつながってできた化合物
・炭水化物、脂質と並び三大栄養素の一つ
・私たちの体には欠かせない栄養素


たんぱく質は、皮膚、筋肉、臓器、血管など身体を構成するもっとも重要な成分であるほか、エネルギー源、酵素、ホルモン、免疫抗体などの材料にもなる栄養素です。


私たちの体の筋肉、血液、内臓、毛髪、皮膚、爪は全てタンパク質を主としてできています。

たんぱく質の効果効能

主な効果効能は、


・運動持久力の向上
・筋肉増強作用
・免疫機能の向上
・血流改善
・スタミナ増強
・体調を整える
・美肌


です。

さらに、食品には、従来の食品は持つ一次機能(栄養素:身体に対する栄養素の働き)、二次機能(おいしさ:味や香りなど感覚器に原ら季かけておいしいと感じる機能)から進んで、三次機能(整体調節機能:生体のバランス維持や疾病予防にかかわる機能)が認められるようになってきていますが、特に「核たんぱく質」の主要構成成分であるアルギニン(アミノ酸)には、免疫機能を高める働きがあることが研究されています。

タンパク質の働き

たんぱく質は、主に身体の構成成分となりますが、糖質や脂質より割合は少ないものの、エネルギー源としても使われます。


ヒトの身体のたんぱく質を構成しているアミノ酸は約20種類あります。このうち、人体で合成できない、あるいは合成量が少なく必要量を満たすことができないために、食事から摂取する必要がある9種類(子供は10種類)のアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びます。

*参考 アミノ酸種類

*人間の身体は、水分約60%、たんぱく質約18%(45%)、脂質約17%(43%)、ミネラル約4.5%(11%)、糖質約0.5%(1%)、ビタミン微量で構成されています。

<必須アミノ酸>

イソロイシン 成長促進/神経機能や肝機能を高める/筋たんぱく質の分解抑制と合成促進
ロイシン   筋たんぱく質の分解抑制と合成促進/肝機能を高める
バリン    成長促進/肝機能を高める/筋たんぱく質の分解抑制と合成促進
リジン    糖質の代謝促進/体の組織の修復に関与
メチオニン  抑うつ症状改善
フェニルアラニン 抑うつ効果/鎮静作用
スレオニン    成長促進/脂肪肝の予防
トリプトファン 精神安定/鎮静・催眠効果/抑うつ症状緩和
ヒスチジン   子供の成長に必須/神経機能のサポート

私たちの身体を構成するアミノ酸20種類のうち、必須アミノ酸以外の11種類を「非必須アミノ酸」と呼んでいます。これらは、体内で必要量を合成出来ますが、全く食べなくても良いという意味ではありません。必須アミノ酸以外のアミノ酸にも、独自の機能性や働きがあることが解明されており、医薬品や化粧品素材などとしても幅広く利用されています。

<非必須アミノ酸>

グリシン コラーゲンの構成/神経情報の遣り取りに関与
アラニン 肝臓のエネルギー源
セリン リン脂質やグリセリンをつくるのに必要
アルギニン 子供の成長に必須/免疫力向上/筋肉強化/成長ホルモンやインスリン分泌関与
チロシン ドーパミンやアドレナリンなどの副腎髄質ホルモン、甲状腺ホルモンの前駆体
システイン 髪のケなどに存在するケラチンの構成成分/メラニン色素の産生抑制
プロリン コラーゲン構成成分
グルタミン 胃腸や筋肉などの機能を正常に保つ
グルタミン酸 即効性のエネルギー源/うまみ成分
アスパラギン アスパラガスから見つかったアミノ酸
アスパラギン酸 疲労回復/スタミナ増強/体内のエネルギー代謝、窒素代謝に関与

タンパク質の機能

身体の大部分はたんぱく質からできている、といっても過言ではありません。

食物から摂ったたんぱく質はアミノ酸に分解されたあと、身体の各部分に適したたんぱく質につくり替えられ、臓器や筋肉、血液、肌、骨、髪、ホルモン、免疫にかかわる物質、神経の情報伝達を担う物質、運搬にかかわる物質、細胞の成長や増殖を制御する物質などの構成成分となります。

さらに身体のたんぱく質は、絶えず分解と合成を繰り返しています。この材料を補うために、たんぱく質は毎日補給する必要があるのです。

タンパク質の構造

私たちの身体を構成する成分のうち、たんぱく質は約20%で、水分の次に多い成分です。

たんぱく質の英語名は、スポーツをやっている人たちには馴染みのある「プロテイン」です。プロテインという言葉は、ギリシャ語で「第一位」「第一人者」という意味の「プロティオス」が語源といわれています。この事からも、たんぱく質がいかに重要かがわかります。

たんぱく質はアミン酸が多数結合した高分子化合物のことで炭素・水素・酸素のほか、窒素や硫黄を含むのが特徴です。

アミノ酸の種類や量、配列順序などによって、たんぱく質の形状や性質、働きは異なります。結合したアミノ酸の数によってペプチドやポリペプチドと呼ばれることが多いのですが、名称の使い分けを決める明確なアミノ酸の個数が決まっているわけではありません。

人間の身体は10万~20万種類のたんぱく質で構成されていますが、これらはわずか20種類のアミノ酸の組み合わせによってつくられています。アミノ酸だけで構成される単純たんぱく質と、アミノ酸以外の成分も含む複合たんぱく質とに分類されます。

このアミノ酸20種類のうち、人体で必要量を合成することが出来ないアミノ酸9種類(*子供は10種類)を「必須アミノ酸」と呼び、食事などから補う必要があります。

人間の身体の約20%を占めているたんぱく質は、筋肉や内臓などの材料になるだけでなく、消化器官や脳神経系の機能を調節するホルモンを作ったり、代謝に欠かせない酵素を作ったり、病気と戦う免疫抗体をつくったりする材料にもなったり、美肌・美髪・美爪を作ったりと、じつに重要な働きを担っています。

しかしこんな大切な栄養素でありながら、身体の中に貯蔵庫がないので、毎日欠かさず摂る事が必要になってきます。

ちなみみに、ほかの三大栄養素である脂質と糖質には貯蔵庫があります。体が必要な量だけ使って、余分に残ったものは中性脂肪となり、脂肪細胞に蓄えられます。

タンパク質の多い食品

肉類、魚介類、卵、大豆、牛乳などはアミノ酸スコアが良好で「良質なたんぱく質」と評価されますが、動物性食品には脂質やコレステロールも含まれていますので食べ過ぎに注意をしましょう。

「アミノ酸スコア」とは、「食品に含まれる必須アミノ酸のバランス度がわかる採点表」といえばわかりやすいでしょう。

この数値が100に近ければ近いほど、すべての必須アミノ酸をバランスよく含んでいる食品です。
特に、豚肉(ロース)、魚のあじ(生)、鶏卵、牛乳、大豆はアミノ酸スコアが100の食品です。

よく食べるであろう精白米は61、サラダなどにも出てくるトマトは51です。

ただ、アミノ酸スコアが100を見たない食材でも、複数の食材と一緒に摂取することによって、アミノ酸スコアは向上するので、効率的にたんぱく質を合成することができます。
かつ、色々な食材をとることで、ビタミンやミネラルなどの他の栄養素もバランスよく摂る事が出来ます。あくまでも、複数の食材を摂ることができないときに、アミノ酸スコア100の食材を参考にしてください。

タンパク質の1日の摂取量

「日本人の食事摂取基準(2015年版)によれば、18歳以上の成人(妊婦・授乳婦はのぞく)に推奨されるたんぱく質の1日あたりの食事摂取基準は、男性 推奨量60g、女性 推奨量50gです。